冬のご用心-ヒートショックとかくれ脱水

冬の寒い時期になると、健康に不安を抱える方も多いのではないでしょうか。急激な気温の変化は、心臓に大きな負担をかける可能性があります。 また、空気の乾燥は、命にかかわる感染症や肌トラブルを引き起こすことがあります。

ヒートショックとは大きな気温の変化によって血圧が急激に上下し、心臓や血管の疾患が起こることをヒートショックと呼びます。具体的には、冬場における浴槽でのヒートショックが代表的です。ヒートショックは入浴中になくなる原因で最も多いので、特に65歳以上の高齢者は要注意です。

ヒートショックは家の中の温度差が原因で起こっており、真冬に暖かい部屋から気温の低い浴室やトイレに入った際は要注意です。 人間のからだは室温の急激な変化に対応するために、筋肉を震わせて熱を作り血管を細くして身体の熱を外に逃がさないように調節します。 血管が縮むと血液が流れにくくなり、その結果として血圧は急上昇しますが、浴槽に浸かることで血管が拡張して急激に低下します。 つまり、入浴中は血圧は急激に大きく変動しがちなので、心筋梗塞、不整脈、脳梗塞などを引き起こしやすいと言えます。


脱水症は「暑い季節に起こる」というイメージが強いのですが、実は、夏と冬の年2回ピークがあります。 脳梗塞や心筋梗塞のリスクも高める、特に高齢者にとって危険な「冬のかくれ脱水」に気をつけましょう。


■部屋の乾燥を防ぐ
室内が乾燥しないよう湿度計を設置し、50〜60%の湿度を保ちましょう。加湿器がなくても、ちょっとした工夫で乾燥は防げます。- 加湿器をおく
- 換気をする
- 濡れタオルを吊るす
■飲み物食べ物で水分補給
喉が渇いていなくても、意識してこまめに水分を補給するようにしましょう。
- 3度の食事やおやつの時に水分を多く摂る。
- 朝起きた時、夜寝る前、トイレに起きた後にも水分補給。
- 水分の多い野菜、ミカンやリンゴ等の果物を摂る。